美容整形の今と昔

日本での美容整形・美容外科の歴史ですが、じつは意外なことに、
第二次世界大戦中傷病兵に対しての、「ケガの修復」から始まったようです。

つまり失った身体の一部を人工的な擬似部品で補填することから始まったのです。



そしてその後次第に、技術は進歩していきました。

しかしこれは美容整形というよりは、どちらかというと形成外科の領域であり、
最初のうちは、利便性や軽量性の追及が主だったのです。

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そのため、当時としては時代背景もあり、より実利的な、
「義手」あるいは「義足」としての部分の機能向上を第一義としたのです。
つまりそれは「美しさ」というよりも、身体につけた擬似部品を、
負担のないようにすることを目的に開発が進んできたのです。

模擬部品は重くて扱いづらく、身体が受ける負担が大きかったからです。

それが少しづつ技術が進歩し、より人体に近い形状と機能を発揮できるような技術が、
開発されてきて、それまでより一歩踏み込んできて、
「より美しく、より自然に見えるように」という考え方が生まれてきました。

東北大学病院/Tohoku University Hospital:形成外科

その「身体の模擬部品」の世界が、19世紀から発達してきた西洋美容医学と結びつきました。
結果として、特に女性のケガの修復に関して、美容の概念が採用されるようになってきたのです。

美容整形とは、このような背景をもっているため、
単に「美しさ」を追求するのみではなく、全身美容、あるいはバランスの取れた人体美の追求、
といった大きなテーマのもとで発展を遂げてきたといえます。

そして、それに合わせるように、様々な美容整形ツールというものも生まれてきたのです。
たとえば以前は、乳癌になると全摘手術が一般的でしたが、
( 最近は乳癌になったとしても乳房温存療法がとられつつあります )
昔は、摘出してしまった乳房を代替する素材がなかったのです。

女性は下着とかで「隠す」しかなかったのです。しかしいまは良い素材も開発され、
じかに人体に挿入したとしても、細胞組織との相性もよくて拒絶反応の出にくい素材が開発されています。

またその後、美容整形は、昭和30年代からの高度経済成長に伴って多様性を増してきました。
それと同時に、美容整形分野の技術も目覚しく発展したのです。

たとえば、以前は形成外科設備を流用したような設備だったのですが、
顧客のニーズに合わせた外科手術ができるようにと、様々な設備が開発されてきました。
それが現代では、メスを入れないで、レーザーで処置をする技術や、
あるいは注射や糸などで小さな部分を整形する「プチ整形」という技術分野まで生まれています。