アルギニンとダイエット

アルギニンによるダイエット効果に関しては、それを含む健康食品やサプリメントを扱うサイトがこれでもかと喧伝していますが、実際のところはどうなのでしょう。一部では飲めば痩せるといった評価もされるアルギニンに、劇的なダイエット効果はあるのでしょうか。

http://www.sci.u-hyogo.ac.jp/life/biophys1/taisyakei.html

大前提として、質量=エネルギー(熱量)です。つまりあなたの体重(質量)はエネルギーそのものでもあるのです。ここでダイエットを単純に「体重減」と考えた場合、あなたが皮膚や足の裏から大量のエネルギーを吸収できる特異な体質でないかぎり、その体重は食事によって支えられています。食事によって増加した体重は、運動エネルギーや基礎代謝で体外に放出しないかぎり、決して減じることはありません。この運動エネルギーや代謝をコントロールするのが筋肉です。筋肉が少なければ大きな力が出せないのは、体重を運動エネルギーに変換できる量が少ないからなのです。

北海道大学大学院医学研究科免疫学分野

さらに筋肉が効率よく働くために活躍しているのがアルギニンをはじめとするアミノ酸です。脂肪の燃焼という観点から、運動前と運動後にアルギニンなどを摂取すると大きな効果が期待できることは、スポーツアスリートが実践していることからも明らかでしょう。



それではアルギニンを飲むだけで、よりたくさん脂肪が燃焼するのでしょうか。これはよくある誤解なのですが、1時間かけて10km走るにあたり、アルギニンを摂取した場合とそうでない場合、消費するエネルギーに差はほとんどありません。同じ運動量であれば、使用されるエネルギーに差は生じないので、変換される質量も変わらないというわけです。

ではアルギニンにダイエット効果はないのかというとそうではありません。直接的な効果はなくとも間接的な効果は大いに期待できるのです。どういうことかと言うと、たとえばノーベル賞を受賞した研究結果として、アルギニンは一酸化炭素を介して血管を拡張させることが知られています。血管の拡張はより多くの血液を臓器に送ることを可能にし、筋肉にはヘモグロビンを介して酸素が供給されます。これにより相対的に強く長い運動を行うことが出来るようになると考えられているのです。細胞修復も重要な要素です。疲れた筋肉が早く回復すれば、それだけ運動の量も増やせるわけです。

このように運動そのものを増やすことが、結果としてダイエットにつながるのであれば、アルギニンによるダイエットも充分に可能というわけです。